三角靱帯(内側側副靱帯) 三角靱帯は、内果から舟状骨結節、載距突起および距骨まで走る強力な三角形の靱帯である。この靱帯は外側側副靱帯より強力で大きいが、触診するにはそれほど明確ではない。指を内果の下に置き、足部を外がえしにする。指の下で三角靱帯の緊張を感じる。足関節の外がえしを伴う損傷では、靱帯の捻挫によりしばしば脛骨の剥離骨折を生じる。 ・前距腓靱帯 この靱帯は底屈位で垂直方向に走るので、足関節での外傷では一般にこの靱帯の断裂が多い。浮腫と圧痛が、この靱帯の捻挫の後に続いて足根洞周辺にみられる。
外果と踵骨の外側面との間に指を置くと、踵腓靱帯の管状の帯を触知できる。この靱帯は、患者に足関節部を内がえしさせるとより明確になる。この靱帯は足関節の内反位外傷のときに断裂することがあるが、前距腓靱帯の損傷を伴い、その結果足関節の外側の不安定性が生じる。 ・後距腓靱帯 後距腓靱帯は外果から距骨の後方結節まで走行する。靱帯は非常に強靱で、深部に位置する。これは触知できない。 |